山口方眼子

句集「かなかなの七七四十九日かな」

山口信博のアマチュア・プリンター歴は長い。ほぼ、グラフィック・デザイナーになりたての頃にアダナ8×5を入手。と同時に活字の保有数が少なくて済むところから俳句を渉猟する様になった。最初は不純な動機で、趣味の活版印刷の素材としての俳句だったが、自らの句を活字で組むために俳句を勉強する様になり、本格的な俳句の師について句を詠むようになってしまう。
小澤實主宰の俳句結社『澤』の創刊号からデザインに関わり、多くの俳人の句集のデザインも手掛けてきた。自らも方眼紙をもじって「方眼子」と称して、句集「かなかなの七七四十九日かな」を上梓。全400ページを活版印刷という道楽を超えた愚行を犯してしまうほどに。常に自からに俳句は「余技」と言い聞かせている。

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